取引履歴

債務整理のご依頼を受けた場合,貸金業者に対して受任通知を送付しますが,その際に「取引履歴を私に送って下さい」と要請する場合があります。

取引履歴には,いつ,いくら借りた(返済した)のか,という履歴が記載されています。
要するに銀行の預金通帳に書かれている内容と同じです。

債務整理の中でも,特に自己破産では,この取引履歴をよくチェックして,借金がどのように増えていったのか,いつ頃まで返済していたのかを確認することになります。

開示を受けた取引履歴を見ていると,いろんな場面が思い浮かんだりします。

例えば
「毎月の給料日に1万円ずつ頑張って返済してきたんだな。まじめな方なんだなぁ。」とか,
「この頃はお子さんもまだ小さかったはずだし,大変だったろうなぁ」とか,
「これだけ頑張って返済しているのに,利息が高くて元本が全然減っていない…悔しいなぁ」という感じで,
いろんな感情が巻き起こってしまいます。

それが過払いになっていた場合には,やっぱり腹立たしい気持ちになります。

依頼者が「借りたものは返さなければいけない」って一生懸命に働いて,家計から絞り出して払っていた返済金。それが実は払わなくてもいいお金だったということ。

貸金業者なんだから,わかっていたはずじゃないですか?
過払金が発生するような高い利率による返済を,平気で受け取っていたんですか?
払わなくてもいいお金だということを知っていながら,知らんぷりして毎月返済を受け取っていたんですか?

深夜,事務所で一人,取引履歴を見ていると,こんな風に燃え上がって,
「過払金は絶対に回収するからな!!」と奮い立つことがあります。