破産における税金や健康保険料

コロナウイルスのワクチン接種に行って来ました(LINEで予約できました)。
1回目ということもあるのか、今のところ熱や痛みなどの副反応は感じません。
ワクチンは無料で摂取でき、私の場合は健康保険証を提示することもありませんでした。

ちなみに債務整理のご相談の中で、「実は何年も健康保険証を持っていない(保険料を払っていない)のです。」というお話を聞くことがあります。

借金問題で悩む方の中には,カードローンなどの返済を優先して、健康保険料や住民税などの税金を滞納してしまう方がいますが、これらは自己破産をしても消えません。
自己破産によりカードローンなどの借金を消しつつ、保険料については市役所に相談に行って分割納付や免除などの相談をするしかありません。

「借金問題で生活が苦しくて健康保険料や税金などが払えない」という状態の場合は、
早急に債務整理(破産・個人再生・任意整理など)を弁護士に依頼した方がいいだろうと思います。

破産をしてもなくならない債務(免責の効力が及ばない債務)は他にもあります。
破産法253条1項に規定されています。

第二百五十三条 免責許可の決定が確定したときは、破産者は、破産手続による配当を除き、破産債権について、その責任を免れる。ただし、次に掲げる請求権については、この限りでない。
一 租税等の請求権(共助対象外国租税の請求権を除く。)
二 破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権
三 破産者が故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権(前号に掲げる請求権を除く。)
四 次に掲げる義務に係る請求権
イ 民法第七百五十二条の規定による夫婦間の協力及び扶助の義務
ロ 民法第七百六十条の規定による婚姻から生ずる費用の分担の義務
ハ 民法第七百六十六条(同法第七百四十九条、第七百七十一条及び第七百八十八条において準用する場合を含む。)の規定による子の監護に関する義務
ニ 民法第八百七十七条から第八百八十条までの規定による扶養の義務
ホ イからニまでに掲げる義務に類する義務であって、契約に基づくもの
五 雇用関係に基づいて生じた使用人の請求権及び使用人の預り金の返還請求権
六 破産者が知りながら債権者名簿に記載しなかった請求権(当該破産者について破産手続開始の決定があったことを知っていた者の有する請求権を除く。)
七 罰金等の請求権