破産手続に対する不安としてよくご質問を受けるのが
「自己破産をすると仕事はクビになりますか」
「住んでいるアパートから引っ越さなければいけませんか」
というご質問です。
答えは、いずれも「そんなことありません」です。
自己破産をしても、毎日の生活が大きく変わることは基本的にはありません。それまでと大きく変わるのは、借金の返済をストップすることと(借金の督促もストップします)、きちんと収支を管理する(家計簿をつける)ことぐらいでしょう。
以下、よくご質問を受ける点について説明します。
仕事への影響
自己破産をしても、基本的には会社にはバレません。
会社からお金を借りたりしていない限り、裁判所などから通知が行くことはありませんし、官報を毎日チェックするような特殊な職場でなければ、従業員が破産したことに気が付きません。
仮にバレたとしても、クビにはできません。
破産した後に受け取る給料は、ご自身のものです。借金の返済に充てる必要はありません。
一時的に就けない仕事がある
ただし、一部の資格や職業には、破産手続中は就くことができないという制限があります。例えば、警備員、生命保険の募集人、宅地建物取引士、士業(弁護士・司法書士・税理士など)です。
この制限は、免責が認められると解除されます(「復権」といいます)。ずっと続くものではありません。これらのお仕事をされている方は、手続の進め方を含めてご相談ください。
住まいへの影響
住んでいるアパートもそのままです。
家賃を多額滞納していない限り、大家さんは、入居者が破産したことに気が付きません。仮にバレたとしても、出て行かなければいけないなんてことにはなりません。
持ち家の場合は、原則として手放すことになります。自宅を残したい場合は、個人再生という方法もあります(住宅資金特別条項)。
家族への影響
- 自己破産をしても、家族の財産や信用情報には影響しません。ただし、家族が借金の保証人になっている場合は、保証人である家族が、代わりに支払いを求められることになります。
- 戸籍や住民票に、破産したことが記載されることはありません。
- 子どもの進学や就職に影響することはありません。
- 選挙権がなくなることもありません。
預金口座への影響
自己破産をしても、預金口座が使えなくなることは基本的にはありません。給料の振込や公共料金の引落しも、これまでどおり使えます。新しく口座を作ることもできます。
ただし、借入れをしている銀行の口座には注意が必要です。弁護士が受任通知を送ると、その銀行の口座は一時的に凍結され、預金が借金の返済に充てられてしまう(相殺される)ことがあります。給料や年金の振込先がその銀行になっている場合は、受任通知を送る前に、振込先を別の銀行に変更しておく必要があります。
預金をどこまで手元に残せるかについては、「自己破産しても手元に残るもの」をご覧ください。
車・スマホ・クレジットカード
- 車:ローンが残っている車は、ローン会社に引き揚げられるのが原則です。ローンのない車は、価値が高くなければ手元に残せることが多いです(自己破産しても手元に残るもの)。
- スマホ(携帯電話):多くの場合、そのまま使い続けられます。ただし、端末代金の分割払いが残っている場合などは注意が必要なので、ご相談ください。
- クレジットカード:使えなくなります。新たな借入れやローンも、しばらくの間は難しくなります(ブラックリストは何年で消える?)。
破産手続中に気を付けること
破産管財人が選ばれる手続(管財事件)では、手続中、次のような制限があります。
- 郵便物が破産管財人に届けられ、内容を確認されます。
- 引っ越しや長期の旅行には、裁判所の許可が必要です。
いずれも手続が終われば元に戻ります。
また、破産すると、名前と住所が「官報」という国の機関紙に載ります。ただ、官報を日常的に見ている人はほとんどいないので、周りの人に知られることはまずありません。
よくある質問
Q. 自己破産すると会社をクビになりますか?
A. なりません。会社に通知が行くことは基本的になく、仮に知られても、破産を理由に解雇することはできません。
Q. 自己破産すると家族に影響はありますか?
A. 家族の財産や信用情報には影響しません。ただし、家族が借金の保証人になっている場合は、保証人である家族が、代わりに支払いを求められることになります。
Q. 自己破産しても今のアパートに住み続けられますか?
A. 住み続けられます。家賃を多額に滞納していない限り、大家さんが破産に気付くことは通常ありません。
自己破産・債務整理・借金問題のご相談は、石川県金沢市の棒田法律事務所にご相談ください。相談料は無料です。
